2026年9月号
このコンテンツはフリップブック形式です。本文のテキスト版は 2026年9月号 テキスト版 でもご覧いただけます。
ページ1
MONTHLY BUSINESS CYBORG NEWS
BUSINESS CYBORG
山本 智也
月刊 ビジネスサイボーグ通信
今月の見どころ
20年目、3つの柱に絞りました
やめるのではなく、順番を決める
ニュースレター株式会社を作りました
サブで始めたものは、サブのまま終わる
2026
9月
ページ2
こんにちは、山本智也です。
いつも『ビジネスサイボーグ通信』を読んでくださり、ありがとうございます。
INTRO
巻頭挨拶 — 9月の始まりに
先月号で、肩書きを「SNSビジネスプロデューサー」に変えるというご報告をしました。
おかげさまで、あの号はこれまででいちばん反響がありました。
名刺もSNSのプロフィールも、あのあと全部作り直しました。
いちばん嬉しかったのは、ある経営者の方からいただいた一言です。
「山本さんのこと、人に紹介しやすくなりました」
これなんです。
肩書きを変えるというのは、自分のためにやることのようでいて、本当は"自分を紹介してくれる人"のためにやることなんだと、あらためて思いました。
さて。
今月号は、その肩書きの中身の話をします。
つまり、「SNSビジネスプロデューサーとして、これから何をやるのか」です。
実は私、会社を作って今年で20年目に入りました。
20年もやっていると、いろいろなことに手を出します。
実際、うちは今も相当な数の事業が同時に動いています。
商品開発、整体、SNS運用代行、代理店事業、書籍まわり——どれも引き続き走らせていきますし、これからさらに増えていくものもあります。
そこはむしろ、どんどんやっていくつもりです。
ただ、全部を同じ熱量でやるのは、さすがに無理があります。
アクセルを踏む場所は、決めないといけない。
ページ3
そこでこの夏、時間を取って、やっていること・関わっていること・これから始めようとしていることを、全部紙に書き出しました。
そのうえで、決めました。
2026年9月から、私が特に力を入れる事業を3つ、はっきりさせます。
今月号は、その3つをご紹介します。
「これをやめます」という話ではありません。どこにアクセルを踏むのか、という話です。
最後まで、お付き合いいただけたら嬉しいです。
TOPICS
今月の重大発表
2026年9月より、私が特に力を入れていく事業は、この3つです。
① 自分発信の教育事業
JPBS(一般社団法人 日本パーソナルブランディング戦略機構)/ヤマトモ塾/アツビジ(ビジネスモデルの学校)
② 圧倒的に集客できる組織と仕組みづくり
アナログもデジタルも、両方。
③ ニュースレター事業
そう、今あなたが読んでいる、これです。
念のため書いておくと、これ以外の事業をたたむわけではありません。
既存の事業も引き続き動かしますし、今年はむしろ新しい取り組みが増える一年になります。
そのうえで、20年目の今、私がいちばんアクセルを踏むのがこの3つだということです。
次のページから、ひとつずつご説明します。
ページ4
CHAPTER 1
20年目に、あらためて「どこに力を入れるか」を決めた
やることは、放っておくと増え続ける
まず前提の話をさせてください。
私は、事業を減らすタイプの経営者ではありません。
むしろ逆で、面白そうな話があれば、だいたい乗ります。
20年やってきて、それは変わりませんし、これからも変えるつもりはありません。
実際、今年に入ってからも新しい取り組みがいくつも動き始めています。
来年にはまた別の何かが増えているはずです。それでいいと思っています。
ただ、ひとつだけ問題があります。
やることは増えるのに、時間は増えない。
これだけは、20年やっても解決しませんでした。
1日は24時間のままです。
事業が3つのときは、全部に手が回りました。
10になっても、まだ何とかなりました。
でも、ある数を超えたあたりから、明らかに変わりました。
全部が「そこそこ」になるんです。
どれも動いている。どれも売上は立っている。でも、どれも突き抜けない。
「やめること」ではなく「順番を決めること」
そこで私が決めたのは、事業を減らすことではありませんでした。
順番を決めることです。
全部やる。でも、力の入れ方は同じにしない。
今年いちばんアクセルを踏むのはここ、と決めてしまう。
これ、当たり前のようでいて、意外とやっていない人が多いところです。
ページ5
多くの経営者は、事業の一覧は持っています。
でも、「今年どれにいちばん時間を使うか」の順位表は持っていません。
順位がないとどうなるか。
締め切りがある仕事から順に手をつけることになります。
そして困ったことに、いちばん大事な事業ほど、締め切りがありません。
新しく育てたいものには、まだお客さんも取引先もいませんから、いつでも後回しにできてしまう。
結果、毎年「今年こそ育てよう」と思っていた事業が、また来年送りになる。
私も何度もやりました。
片手間でやったものは、片手間の結果しか出ない
もうひとつ、20年やって確信したことがあります。
サブとして始めたものは、サブのまま終わります。
「本業の空き時間で」「余力があるときに」――そうやって始めたものが大きく育った例を、私はほとんど見たことがありません。
逆に伸びたものは、必ずどこかで「これを主力にする」と決めた瞬間がありました。
人を置いた。時間を割いた。場合によっては会社ごと作った。
そこで景色が変わる。
どれも動かす
今年はここに全力
▲ 全部やる。ただし、アクセルを踏む順番を決める
ページ6
つまり、注力先を決めるというのは、気持ちの話ではなくリソースの置き方の話なんです。
「頑張ります」ではなく、「誰が」「どれだけの時間を」「いつから」使うかを決めること。
今回、私が3つを選んだのは、まさにそこを決めたということです。
なぜ、この3つなのか
では、なぜ「教育事業」「集客」「ニュースレター」なのか。
判断基準は、シンプルにひとつでした。
20年分の失敗と成功を持っている人間が、いちばん価値を出せるのはどこか。
そう考えたときに、残ったのがこの3つでした。
そして、この3つにはつながりがあります。
教育事業で人が集まり(①)
その人たちが集客で結果を出し(②)
その関係がニュースレターで続いていく(③)
バラバラの3事業ではなく、ひとつの流れです。
ここが今回、いちばん時間をかけて考えたところでした。
では、ひとつずつ見ていきます。
ページ7
CHAPTER 2
柱① 自分発信の教育事業
なぜ「教育」なのか
まず、いちばん力を入れるのが教育事業です。
正直に言うと、数年前の私なら、教育事業を主軸には置かなかったと思います。
「教える人」より「やる人」でいたかったからです。
考えが変わったのは、ここ2〜3年です。
私はこれまで、個別のご相談やプロデュースという形で、たくさんの経営者と関わってきました。
そこで何度も起きたのが、同じ質問を、違う人から、何十回も受けるという現象です。
✓ SNSをやっているのに、売上につながらない
✓ フォロワーは増えたが、仕事が来ない
✓ 何を発信したらいいのかわからない
✓ そもそも自分の商品が何なのかが説明できない
同じです。全部、同じところで詰まっている。
一人ずつ答えていたら、一生かかっても終わりません。
だったら、答えを渡す場所を作った方が早い。
これが、教育事業に振り切った理由です。
そして、詰まっているポイントが人によって少しずつ違うので、受け皿を3つ用意しました。
JPBS ── 経営者の「発信」を、団体として支える
ひとつ目が、一般社団法人 日本パーソナルブランディング戦略機構(JPBS)です。
コンセプトは、「経営者に、ブランド戦略を」。
これは私一人でやっているものではなく、複数の経営者・専門家と共同で立ち上げた社団法人で、私はプロデューサーという立場で運営に関わっています。
対象は、はっきりしています。社長・経営者に特化しています。
ページ8
なぜ経営者に特化しているかというと、経営者の発信は、他の誰の発信とも意味がまったく違うからです。
社員がSNSをやるのは、個人の活動です。
でも、社長がSNSをやると、それは会社そのものの信用になります。
採用が変わります。
取引先の反応が変わります。
価格競争から抜けられます。
「安いから選ばれる」ではなく「この人だから選ばれる」に変わるからです。
ここが、経営者にとっての発信の本当の価値です。
フォロワー数の話ではまったくありません。
JPBSでやるのは、いわゆる「バズらせ方」の講座ではありません。
YouTube、Instagram、X、TikTok、note、Facebook、LinkedIn――それぞれの媒体で、経営者が自分の言葉で、事業につながる発信をするための設計と実践です。
そして「自分でやる時間がない」という方には、運用そのものをお預かりする仕組みも用意しています。
このJPBS、いよいよこの秋から本格的に動き出します。
私自身、社団法人という形で人を集めて何かをやるのは初めての経験です。
20年目にして、また知らないことばかりの場所に立っています。
内容が固まり次第、このニュースレターであらためてご報告します。
ヤマトモ塾 ── 「ビジネス開脳」の場をつくる
ふたつ目が、この9月に開講する「ヤマトモ塾」です。
ひとことで言うと、ビジネス開脳の場です。
JPBSが「経営者の発信」の団体だとすると、ヤマトモ塾はもっと手前で、事業を自分で組み立てられる状態をつくります。
作った理由は、20年やってきて確信していることがあるからです。
人が変わるのは、知識を得たときではなく、環境が変わったときです。
これ、身も蓋もない話なんですが、本当にそうなんです。
ページ9
いい話を聞いても、翌週には元通り。
セミナーで感動しても、3日で忘れる。
これは意志が弱いからではありません。
戻る場所が同じだからです。
周りが誰も挑戦していない環境にいる人が、一人だけ挑戦し続けるのは、無理があります。
逆に、周りが全員何かを始めている環境にいたら、何もしていない自分の方が落ち着かなくなる。
人間は、そういうふうにできています。
だからヤマトモ塾で用意しているのは、次の5つです。
グループ壁打ち(月1回・オンライン)
参加者の方の事業を、その場で一緒に考えて打ち手を出す時間。
ビジネスの土台を作る講義
商品設計、値付け、集客、収益の作り方。会費の中で使える外部の学習コンテンツも。
AI講義コーナー
議事録の自動化など、AIを使った業務効率化。
月1回のリアル会(東京開催)
画面越しでは出てこない話が生まれる場。
代理店サービス「GENSEN」の販売権利
追加費用なしでお渡しする、収益への導線。
アツビジ── 「設計図」から作り直す
3つ目が、同じく9月開講の「アツビジ(ビジネスモデルの学校)」です。
ヤマトモ塾が「環境」なら、アツビジは「設計図」です。
ここは、はっきり言って本気の方向けです。
1年かけて、自分のビジネスモデルそのものを一から設計し直します。
私がこれまでいちばん多く見てきた失敗は、「頑張り方は正しいのに、設計が間違っている」というパターンです。
商品はいい。人柄もいい。労働時間も十分。
なのに儲からない。
ページ10
これはほぼ全部、モデルの問題です。
単価の置き方、リピートの設計、集客の入口、誰から誰に届けるか。
この構造を直さない限り、どれだけ頑張っても同じところをぐるぐる回り続けます。
アツビジでは、書籍を起点としたビジネスモデル(カスタマイズ出版・ブックローンチ・コネクター)を軸に、フレームワーク、集客、セールス、収益モデルのパッケージまでを扱います。
なお、アツビジはヤマトモ塾の内容をすべて含みます。
乗り換えではなく、積み増しです。
3つの関係を、一枚で
整理すると、こうです。
何を渡すか ひとことで言うと
JPBS 経営者の発信力・ブランド 看板
ヤマトモ塾 ビジネスを組み立てる力 環境
アツビジ 事業構造そのもの 設計図
看板・環境・設計図。
この3つが揃って、はじめて事業は動き出します。
看板 環境 設計図
▲ 看板・環境・設計図。この3つが揃って事業は動き出す
ページ11
INFORMATION
2026年9月、「ヤマトモ塾」を開講します
本文でご紹介したヤマトモ塾が、この9月からスタートします。ニュースレターの読者の皆さまには、正式な募集開始前にご案内させてください。
■ ヤマトモ塾
内容 グループ壁打ち(月1回・オンライン)と講義(ビジネスの土台・AI活用)/月1回のリアル会(東京)/代理店サービス「GENSEN」販売権利
月額 22,000円
6ヶ月一括 120,000円(12,000円お得)
年間一括 220,000円(44,000円お得)
※すべて税込です。
※最低契約期間は6ヶ月とさせていただいています。
3ヶ月では、環境は変わらないからです。
CHAPTER 3
柱② 圧倒的に集客できる組織と仕組みをつくる
良い商品を作った会社から、潰れていく
さて、ここからが今月号の本題かもしれません。
私が20年で、いちばん多く見てきた光景があります。
良い商品を作った会社が、潰れる。
これ、本当に多いんです。
商品は素晴らしい。技術もある。社長も誠実。従業員も真面目。
でも、知られていない。
だから売れない。だから潰れる。
一方で、商品としては正直それほどでもないのに、圧倒的に売れている会社もあります。
ページ12
理由は単純で、集客ができているからです。
不公平だと思いますか?
私も昔はそう思っていました。
でも今は、こう考えています。
集客は、商品と同じくらい"作り込むもの"だ。
商品開発には何ヶ月もかける。試作もする。改良もする。
なのに集客は「とりあえずインスタやってみます」で済ませてしまう。
このアンバランスが、良い商品を持った会社を殺しています。
どんなビジネスをやるにしても、集客がキモです。
商品が10点でも、集客が0点なら、売上はゼロです。
掛け算だからです。
だから「組織」と「仕組み」で作る
ここで大事なのは、集客を"組織"と"仕組み"にするということです。
なぜか。
社長が営業して取ってくる集客は、社長が倒れたら止まります。
特定の紹介者に依存した集客は、その人との関係が切れたら止まります。
たまたま当たった1本の動画に依存した集客は、アルゴリズムが変わったら止まります。
属人的な集客は、必ずどこかで死にます。
私が今作ろうとしているのは、誰か一人のセンスや根性に依存しない、回り続ける集客の装置です。
そのために必要なのが、この2つです。
アナログ。そして、デジタル。
どちらかではなく、両方です。
ここが今回、いちばんお伝えしたいところです。
ページ13
【アナログ】で、これからやること
まずアナログから。
うちが今、体制を組んで動かしている(あるいはこれから本格化させる)アナログ施策は、こんなラインナップです。
FAXDM
「まだFAX?」と思われるかもしれません。だからこそ効きます。詳しくは後述します。
郵送DM
手紙です。届きます。開封されます。捨てられるまでに数秒は必ず見られます。
ポスティング
地域商圏のビジネスでは、いまだに最強クラスの費用対効果です。
折込チラシ
特定の年齢層・地域には、いまだにこれ以上の到達手段がありません。
ビラ配布
人が人に手渡す。原始的ですが、原始的なものは強い。
ニュースレター
今あなたが読んでいる、これです。柱③として後で詳しくお話しします。
PR(メディアに取り上げてもらう)
PRの専門会社と業務提携を進めています。広告を出すのではなく、「メディアに取り上げられる状態を意図的に作る」ところまでを仕組み化しようとしています。
紹介/リアルの場
結局、いちばん決まるのはここです。ヤマトモ塾で月1回リアル会をやるのも、同じ理由です。
これらは、担当を分けています。
FAXDMの担当、郵送DMの担当、チラシの担当、ビラの担当——それぞれに人を置いています。
なぜ分けるか。
兼任すると、必ず後回しになるからです。アナログ施策は地味で、しんどくて、すぐに結果が見えません。
だから「時間があったらやる」にすると、永遠に着手されません。
ページ14
なぜ今、あえてアナログなのか
ここで、多くの方が疑問に思うはずです。
「2026年にFAXDMやチラシ?」
はい、やります。むしろ今だからやります。
理由は3つあります。
理由1:ライバルがいない
今、ほぼ全員がデジタルに行きました。
Instagram、TikTok、YouTube、広告――全員がそこで戦っています。
その結果どうなったか。
アナログが、がら空きになりました。
競合が10社いる場所で勝つのと、競合が0社の場所で普通にやるのと、どちらが楽か。
答えは明らかです。
私はこれを「旧石器時代マーケティング」と呼んでいます。
時代遅れなのではなく、時代遅れに見えるから空いているんです。
理由2:到達率が違いすぎる
メールの開封率は、今や1割そこそこです。
広告は、そもそも見た瞬間にスキップされます。SNSの投稿は、フォロワーの数%にしか表示されません。
では、封筒はどうでしょうか。
ポストに入っていたら、開けます。捨てるにしても、一瞬は見ます。
物理的に手に取らせられるというのは、デジタルには絶対に真似できない強さです。
理由3:残る
デジタルの情報は、流れます。
どれだけ良い投稿をしても、24時間後にはタイムラインの底です。
紙は、机の上に残ります。
1週間後に読まれることがあります。ご家族が手に取ることもある。
社員に回されることもあります。
ページ15
保存されるというのは、それだけで価値です。
【デジタル】で、これからやること
もちろん、デジタルを捨てるわけではありません。むしろここも強化します。
SNS発信と運用代行
YouTube、Instagram、X、TikTok、note、Voicy、stand.fm。それぞれ担当を置いて、横断的に展開しています。自分でやりたい方には教え、時間がない方には運用ごとお預かりします。
コンテンツ量産の自動化
これは今いちばん手応えがあるところです。60分のライブ配信を1本撮ると、そこから長尺動画、10分前後の中尺、そしてショート動画までを自動で切り出して、YouTube・Instagramリール・TikTokに同時展開する仕組みをすでに動かしています。実際に、この仕組みだけで伸びたチャンネルが出てきています。撮影は1回。配信は数十本。これが、これからのコンテンツの当たり前になります。
広告運用の内製化
代理店に丸投げするのではなく、自社内でも回せる体制を作っています。半分を代理店、半分を内製。こうすると、数字の見方が社内に残ります。
リストマーケティング(DRM)
集めて終わりではなく、関係を続ける。ここが本丸です。
リファーラル(紹介)の仕組み化
「たまたま紹介が起きた」を、「紹介が起き続ける」に変える設計です。
いちばん大事なのは「アナログ×デジタルの循環」
そして、ここが今月号でいちばんお伝えしたいことです。
アナログとデジタルは、対立するものではありません。つなぐものです。
私が考えている理想の形は、こういう循環です。
ページ16
紙が届く(アナログ)
QRコードを読み取ってもらう(アナログ→デジタル)
LINEやSNSでつながる(デジタル)
そこでの反応を見て、電話や訪問をする(デジタル→アナログ)
また紙を送る(アナログ)
この輪が回り始めると、集客は「毎回ゼロから頑張るもの」ではなくなります。
一度入ってきた人が、ぐるぐる回り続けるからです。
デジタルだけの会社は、この輪のうち半分しか持っていません。
アナログだけの会社も、同じです。
両方持っている会社が、いちばん強い。
私はそう確信しています。
回り続ける
▲ デジタルは流れ、紙は残る。両方を持つと輪が回り出す
ページ17
「集客代行」ではなく「集客のハブ」へ
もうひとつ、この夏に方向転換したことがあります。
当初、私は「集客代行の会社を作ろう」と考えていました。
どんな業種でも集客を請け負う会社です。
でも、検討を重ねるうちに、結論が変わりました。
一社で全業種の集客を請け負うのは、無理です。
整体院の集客と、介護施設の集客と、不動産の集客は、まったく別物です。
チラシ1枚のコピーの書き方から違います。「集客のプロ」を名乗っても、実態は全部が中途半端になります。
そこで、こう変えました。
業界ごとの専門家を育て、その人たちにつなぐ「ハブ」になる。
自分たちが全部やるのではなく、整体なら整体の集客に強い人、介護なら介護に強い人を育てて、相談が来たらそこにパスする。
自分でやった方が売上は大きい。
でも、お客さんにとっていい形はどっちかで考えたら、答えは明らかでした。
こういう方向転換ができるようになったのも、20年目だからかもしれません。
昔の私なら、意地でも全部自分でやろうとしていたはずです。
▲ 一社で全部やるのではなく、業界ごとの専門家につなぐハブになる
相談 つなぐ
ページ18
CHAPTER 4
柱③ ニュースレター事業に、本気で張る
このニュースレター、もう20回以上お送りしています
そして、3つ目の柱。
ニュースレターです。
そう、今あなたが読んでいる、これです。
気づけばこの『ビジネスサイボーグ通信』、もう20回以上お送りしています。
毎月毎月、原稿を書いて、印刷して、封入して、発送する。
正直に言えば、けっこうな手間です。
じゃあ、なぜ続けているのか。
そして、なぜこれを「事業の柱」にまでしようとしているのか。
その話をさせてください。
30万円かけて、600万円になった話
これは以前、私が動画でもお話ししたことがあるのですが。
あるとき、ニュースレターを作って、無料で配ったことがありました。
印刷代と送料で、30万円ほどかかりました。
社内では「その30万で広告打った方がよくないですか」という声もありました。
もっともな意見です。
結果、どうなったか。
そこから約600万円の売上が立ちました。20倍です。
なぜこんなことが起きるのか。
広告で30万円使ったら、こうはなりません。私は両方やっているので、断言できます。
理由は、たぶんこれです。
ページ19
ニュースレターは「売り込み」ではないから。
広告は、届いた瞬間に「売りたいんだな」とわかります。
だから人は身構えます。
ニュースレターは違います。読み物です。役に立つ話が書いてある。
近況が書いてある。失敗談も書いてある。
読んでいるうちに、その人のことが、なんとなくわかってくる。
そして、いざ何かを頼もうと思ったときに、真っ先に顔が浮かぶ。
これが、ニュースレターの本当の力です。
売り込まないから、売れる。
遠回りに見えて、実はこれ以上ない近道です。
なぜ今、紙なのか
もうひとつ。「なぜメールじゃなくて紙なのか」という話です。
理由はシンプルです。
メールは、読まれないからです。
皆さん、ご自分の受信箱を見てください。
今日届いたメルマガ、何通開きましたか?
私も開いていません。人のことは言えません。
でも、封筒が届いたら、開けますよね。
売り込み 読み物
▲ 広告は身構えられ、読み物は受け取られる
ページ20
中に印刷物が入っていたら、少なくとも1回はめくりますよね。
これが、決定的な差です。
さらに紙には、こんな性質があります。
捨てられるまでに、必ず一度は見られる
机の上に置かれると、数日残る
家族や社員が、勝手に読むことがある
「送ってくれた」という事実が、それ自体で伝わる
最後のこれが、意外と効きます。
手間をかけたものは、手間をかけたことが伝わる。
デジタルは、ほぼコストゼロで大量に送れます。だから、受け取る側もそう感じます。
紙は違います。「わざわざ送ってくれたんだな」と伝わる。
これは、コストではなくメッセージです。
「ニュースレター株式会社」を作りました
そして、ここからが今月の発表です。
ニュースレター専門の会社を、新しく作りました。
社名は、そのまま「ニュースレター株式会社」です。
代表は、うちで長く一緒にやってきたメンバーに任せました。
デザイン制作も専任を置いています。
やることは、企業や団体のニュースレターを、企画から原稿、デザイン、印刷、発送まで一気通貫でお請けすることです。
すでに動き始めているのは、業界特化型のものです。
お寺向けの寺報
不動産会社向けのニュースレター
フランチャイズ本部から加盟店向けの情報誌
なぜ業界特化かというと、先ほどの集客の話とまったく同じ理由です。
「なんでも作ります」は、何も作れないのと同じだからです。
ページ21
さらに、中綴じ印刷の冊子やワークブックの制作、イベント会場での配布、協賛ページを設けたスポンサー収益モデルまで、紙まわりの座組みを丸ごと設計できる体制を組んでいます。
会社を作る、という本気の示し方
正直に言うと、ニュースレター事業は「片手間の一部門」として置いておくこともできました。
その方がラクです。
でも、それはやめました。
わざわざ会社を作りました。
理由は、CHAPTER 1(P4)で書いたことと同じです。
サブとして始めたものは、サブのまま終わります。
片手間の部門は、必ず後回しになります。既存の仕事には、締め切りがあるからです。
でも、法人にして、代表を立てて、そこで食べていく人がいる状態にすれば、後回しにはできません。
組織構造を変えるというのは、いちばん強い意思表示です。
「ニュースレターに力を入れます」と口で言うのは簡単です。
だから、会社を作りました。
これが私の、本気の示し方です。
片手間の一部門 会社にする
▲ 片手間の一部門にせず、会社にする。それがいちばん強い意思表示
ページ22
POSTSCRIPT
編集後記
今月号を書きながら、ずっと考えていたことがあります。
「順番を決める」というのは、ここまで難しいことだったのか、ということです。
新しいことを始めるのは、私にとってそれほど苦ではありません。
むしろ得意な方だと思います。
でも、「今年はここにいちばん時間を使う」と決めるのは、まったく別の作業でした。
なぜかというと、順番を決めた瞬間に、2番目以降が全部「今年は本気ではやらない」ことになるからです。
どの事業にも、関わってくれている人がいます。
その人たちの顔が浮かぶと、「これも一番だ」と言いたくなる。
でも、全部が一番だというのは、何も決めていないのと同じです。
これは20年かけて、何度も痛い目を見て、ようやく身にしみました。
だから今年は、はっきり決めました。
決めたうえで、他の事業もちゃんと回します。順番をつけることと、大事にしないことは、まったく別ですから。
20年目の9月から、私はまた初心者に戻ります。
社団法人の運営も初めて。新しい会社も立ち上げたばかり。
うまくいかないことも、たくさん出てくると思います。
その様子も、このニュースレターで正直に書いていくつもりです。
うまくいったことだけを書くニュースレターほど、読んでいて役に立たないものはありませんから。
まだまだ暑い日が続きますが、季節は確実に変わっていきます。
どうぞご自愛のうえ、実りの多い秋をお過ごしください。
それでは、また来月号でお会いしましょう。
ページ23
A SMALL REQUEST
最後に、ひとつだけお願いがあります
読んでるよ、を教えてください
ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます。
CHAPTER 4(P18)で書いたとおり、私はこのニュースレターに、これから本気で力を入れていきます。
会社まで作りました。
ただ、ニュースレターには、ひとつだけ弱点があります。
反応が、見えないんです。
デジタルなら、開封率も、クリック数も、全部数字で出ます。
でも紙は、届いたかどうかすらわかりません。読まれているのか、封も開けられずに捨てられているのか、こちらからは何も見えない。
これまで20回以上、毎月書いて、印刷して、送ってきました。
それでも正直、いまだに「これ、届いているのかな」と思いながら投函しています。
なので、お願いです。
「毎回このニュースレター、気になってるよ」
「楽しみにしてるよ」
「ちゃんと見てるよ」
もし少しでもそう思っていただけたなら、下のQRコードを読み取って、ひとこと教えてください。
読み取ると、短いアンケートのページが開きます。
選択肢を選ぶだけなら、30秒で終わります。お名前も、書かなくてかまいません。
正直に言うと、これは私が来月も書き続けるための燃料です。
反応がある、というだけで、原稿を書く手はまったく変わります。
それと、もうひとつ。
CHAPTER 3(P11)で、「紙が届く → QRコードを読み取ってもらう → つながる」という循環の話を書きました。
ページ24
MONTHLY BUSINESS CYBORG NEWS
2026.9
このQRコードは、その実験そのものです。
何人が読み取ってくださったのか、今回から数字で見えるようにしました。
自分で「アナログ×デジタル」と言っておきながら、自分のニュースレターで試していないのは格好がつきませんから。
結果は、うまくいってもいかなくても、来月号でそのままお伝えします。
QRコードから、山本に気軽にご相談ください
✓ 選択肢を選ぶだけでも大丈夫です。30秒で終わります
✓ 感想・ご質問・取り上げてほしいテーマも大歓迎です
✓ いただいた声は、次号以降で紹介させていただくことがあります
次号予告
10月号では、9月に動き出した3つの柱の「1ヶ月目のリアル」をお届けします。
ヤマトモ塾の初回で、参加者の方からどんな相談が出たのか。
JPBSが実際に動き出して、何がわかったのか。そして、うまくいかなかったことも含めて、包み隠さずお伝えします。
あわせて、今月号のQRコードに何人が反応してくださったか。
その数字も、そのままお見せします。
皆さまからの一言、心よりお待ちしています。
山本智也